アイユー最新ドラマ「대군부인」のファッションが話題——赤スーツが語る「権力の演出術」
2026年4月21日
アイユー主演ドラマの主人公・성희주のスタイリングが、SNSで連日話題を集めている。ただのキャラクターコーデではなく、服が「社会的地位の戦略」として機能している点が注目に値する。
ドラマの衣装が「キャラクターの内面を語る言語」になるとき、ファッションはスタイリングを超えて批評の対象になる。MBC新ドラマに主演するアイユーが演じる성희주のコーディネートが、まさにそのケースだ。SNSでは「성희주 요란하게 등장(성희주、派手に登場)」というキャプションとともにアイユー本人が投稿したビジュアルが拡散され、韓国ファッション界でも異例の反響を呼んでいる。
「平民出身の財閥」が赤を選ぶ理由
성희주は成功した財閥でありながら、「平民出身」という出自が足かせになっているという設定だ。その彼女が王室への初登場シーンで選んだのは、高彩度のレッドカラーによるダブルブレステッドジャケット×ミニスカートのトータルコーデ。赤は、自己主張と挑戦を象徴する色であると同時に、見る者に「存在を認めさせる」最も直接的な視覚手段でもある。弱点を持つキャラクターが防御ではなく攻勢を選ぶ、その心理が一着の服に凝縮されている。
ツイードをあえて「荒く」仕上げる——バルマンのシグネチャー戦略
初登場シーンで着用したツイードセットアップはバルマン(Balmain)のアイテム。通常「上品さの代名詞」とされるツイードを、あえてやや粗い仕上げ感のある素材で解釈した点が秀逸だ。ゴールドとパールのボールドなボタンが華やかさを加えつつも、どこか「一筋縄ではいかない」強さをにじませる。キャラクターの性格を衣装の質感で表現するという、韓国ドラマのスタイリングが近年急速に洗練されている証拠といえる。
カラーパレットの二面性——強さとやわらかさの使い分け
성희주はつねに強いスタイリングを纏うわけではない。TPOに応じてパステルブルーやピンクなど、女性らしい柔らかなカラーも積極的に取り入れる。国内ブランド아보아보(Avou Avou)のスーツはタイブラウスを合わせたキャリアウーマン的な一着で、캐슬뷰티の代表という役職を視覚的に補強する。また、어사화(朝鮮時代の花飾り)を受け取る場面で着用したベビーピンクのケープ付きドレスは브라이드앤유(Bride & You)のもので、ウエストの細ベルトが女性らしさをさりげなく強調している。
K-ドラマ×ファッションの新しい方程式
服が「キャラクターの戦略書」として機能するドラマは珍しくないが、성희주のスタイリングが際立つのは、国内ブランドとラグジュアリーブランドを対等に混在させている点だ。バルマンの横にアボアボが並ぶこのコーデ観は、韓国ファッションシーンの自信の表れでもある。アイユーというアイコンが着ることで、国内ブランドが国際的な文脈に載る——この構図こそ、K-ドラマが世界に輸出しているものの本質かもしれない。